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| | 【2025/04/30 07:38 】 TOP▲
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(右;スリラー、メイキングより。石膏で顔の型を取るマイケル。一休さんになったわけではありません!) >> 続きを読む >>
でも、1982~83年当時のリアルタイムでスリラーを経験したわけではないという人は、かなり多いかもしれません。まだ生まれてなかった!とか。自分がマイケルを知ったときには、すでに伝説の人だった!とか。
かくいうミラも80年生まれなので、一応生まれてはいたし、日本でもすごく流行っていたので、きっと知らず知らずのうちに曲を耳にはしていたと思いますが、もっと後の時代のマイケルから入って、時代を遡ってスリラーやジャクソン5に出会い、「え!これもマイケルだったんだ!なんちゅー仕事量(もちろんクオリティも!)だ!」とビビリまくったものです。 ![]() オリジナルアルバムとしての『スリラー』は、1982年のクリスマス・シーズンに出ています。『Making Michael Jackson's Thriller』は、それから1年後の83年クリスマス・シーズンに全米で発売。ほどなく日本でも字幕付きでVHSとLDが出ました。短編映画として、世界各地で劇場公開もされました。 現在、アマゾンのカタログにもかろうじて載っているようですが、コレクター価格がついてしまっていて、ちょっと残念。もともと日本盤LDは定価が3800円、ミラが90年代に近所の中古屋で発掘した時には1980円で売られていました。多くの人に本当は観てもらいたいステキなビデオなので、古い作品ですが、DVDで安く再販されるといいのにな!当時もものすごく売れたビデオでしたが、今だって、間違いなく売れる内容です。 このビデオに収録されているのは、スリラー本編と、いわゆる「メイキング映像」。今でこそ、ミュージック・ビデオの舞台裏を見せるという手法は当たり前のものとなっていますが、この時代、「たかが音楽ビデオ」でそれをやる、しかもパッケージ化して商品化したり、映画館で上映してお客さんがたくさん入るという状況が、どんなに画期的なことだったか。 MJ 「15分もすると、目が痛み出しました。体も目も疲れてきて、まるで目にカラシを入れたみたいです。真っ赤になって、痛いけど、でも我慢できます」 普段着でリハーサルをこなすマイケルのなにげないファッションセンスや、ジョン・ランディスの頼もしい感じ、恋人役のオーラ・レイちゃんの可愛らしさ、とにかくツッコミどころ、驚き所満載。 当時これを観た人たちがどんなにエキサイティングな驚きに包まれたかは想像するしかありませんが、四半世紀以上も経った今見ると、ミラより下の世代にとっては、「違う意味」での驚きというのがけっこうあると思います。 つまり、メイキングの時点では、13分のショートフィルム『スリラー』というものはこの世にまだ存在せず、マイケルもすでに大スターには違いないけれど、伝説でもなければ神でもなく、KING OF POP とも呼ばれていない。 マイケルとジョン・ランディスのインタビューで、こんな楽しい一節があります。 MJ 「最初にお電話したら、監督の声がとても優しかったんだ」 JL 「そう?」 MJ 「とても」 JL 「電話のせいだ」 MJ 「(笑)」 MJ 「短い映画にしたかった。それも人を驚かすような。そんな時、『狼男アメリカン』(JL監督作品)を見て、とっても気に入った。恐怖とコメディが同居してる。監督は?ジョン・ランディス?すぐ連絡しようと叫んだんだ」 JL 「マイケルの家で話した時、僕の映画は『狼男~』しか観ていないことが分かったんだ。」 MJ (悪びれる様子なく)「『ケンタッキー・フライド・ムービー』も観てない」 JL 「そこで次々と聞いてみたんだ、『大逆転』は見た?」 MJ 「ノー」 JL 「『アニマル・ハウス』は?『ブルース・ブラザース』は?」 MJ 「ノー。ノー(笑)」 JL 「それで僕はガックリきてしまった」 MJ 「(笑)」 JL 「ちょうど休暇で妻子とロンドンに来ていた。そこでマイケルから電話があって、思わず叫んだよ、『マイケル・ジャクソンって、ジャクソン5の?』 マイケルの電話は、ロンドンとLAの時差が8時間だから午前2時だ(笑)。彼は尋ねた、『僕のスリラーという歌を知っていますか』って。『あぁ、もちろん』と答えたが、(本当は全然知らなかった、というジェスチャーをする)・・・『ビート・イット』や『ビリー・ジーン』は知っていたんだけどね。」 振付師マイケル・ピータース 「マイケルのすごいところは、プロの連中と踊って見劣りしないことです。スタジオに入るとすぐリズムに乗れる。それだけじゃない、とてもダンスに魅力があります。プロの連中はトレーニングに大金を払ってるのに、マイケルはいきなり彼らに混じって、すぐ要領をつかんでしまう。生まれながらのダンサーを見るのは実に楽しい。」 リアルタイムじゃない世代からすると、こういう発言はなんだかとても新鮮です。よく考えたら、「スリラーをこれから作ろうとしてる人たちの話」なんだから、当たり前のことなんですけどね! 「僕の『スリラー』という曲を知ってますか?」なんてマイケルに聞かれたら、ミラなんかは答える前に意味なく卒倒しちゃいそうです。知ってるも何も・・・マイケル! すみません、興奮してしまいました。 とにかく、その時、歴史は動いた・・・! まさに、歴史がグググーっと動く前夜、そしてその瞬間を目撃するような、そんな感動がつまったメイキングです。 ジョン・ランディスとは、91年の『ブラック・オア・ホワイト』でも再びタッグを組んで大傑作を生み出します。あの作品も、本編ももちろんのこと、メイキングが楽しくて好き!っていう人が多いと思います。ジョン・ランディスの人柄が大きい感じがします ![]() ずっと後、1999年のマイケルのインタビューでも、ジョン・ランディスとの最初の出会いや、I love working with JL!とか、『狼男アメリカン』は確かに観た!けど、クラシックの怖いホラーは怖いから観てない!とか、言い訳をしています。 So Much Fun!ありがとう、マイケル!ありがとう、ジョン! |
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