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雑誌『EBONY』、2007年。スリラー25周年記念号。Part.4
 Part.3 からの続き Part.4


2007年、EBONY、マイケル・ジャクソン特集Michael: 僕はね、昔よくリビングに座って、父が流すレイ・チャールズを聞いていたという人間なんだよ。母は、朝の3時に僕を起こしたものさ、「マイケル!彼がテレビに出てるわよ!テレビに出てるわよ!」 僕がテレビに走っていくと、ジェームズ・ブラウンが出ていたものさ。僕は言った、「これこそ僕がやりたいことだ」。

EBONY: 今やあなたはもうすぐ50歳です。80歳になっても、こういうことをやっていると思う?

Michael: 正直に言うと、うーん、ノーだね。ジェームズ・ブラウンがやったような、あるいはジャッキー・ウィルソンがやったようなやり方ではノー、彼らは最後まで走り続けて、自ら命を縮めたんだ。僕の意見だけど、(ジェームズ・ブラウンは)スロー・ダウンして、もっとリラックスして、自分のハード・ワークをもっと長く楽しんでくれたら良かったのに、と思うよ。
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2007年、EBONY、マイケル・ジャクソン特集

EBONY: またツアーを行うつもり?

Michael: 長期のツアーには関心がないな。でも、ツアーをやることで僕が大好きなのは、芸が美しく研ぎ澄まされることなんだ。ブロードウェイで僕が好きなのはそこなんだ、だから役者たちはブロードウェイに向かう、自分のスキルを磨くためにね。グレイトなエンターテイナーになるには何年もかかるから。何年もね。

それから、スティーヴィー・ワンダー、彼は音楽の予言者だよ。僕が信頼を置くべき一人はまさに彼。僕はよく自分に言い聞かせていた、「もっと曲を書きたい」。僕はよく見てたもんだよ、ギャンブル&ハフや、ハル・デイヴィス、ジャクソン5のヒット曲をすべて手掛けていたコーポレーションをね。僕は本当にその仕組みを学びたくてね。彼らのやり方っていうのは、彼らはいつも、トラックを作り上げた後に僕らを入れて歌わせた。僕はいつも慌ててたよ、だって僕は、彼らがトラックを作るところを見たかったんだから。『ABC』にしろ『アイ・ウォント・ユー・バック』にしろ『ラヴ・ユー・セイヴ』にしろ、彼らはトラックを完成させてから僕に渡した。僕はホントはそれらを全部経験したかったな。

スティーヴィー・ワンダーは、僕を、文字通り壁の上のハエみたいにただそこに座らせておいてくれたものだよ。僕は『Songs in the Key of Life』が作られるのを目撃したんだ、最もゴールデンなことのひとつだね。僕はマーヴィン・ゲイの横にも座ってた。こういう面々は、我が家に集まって週末に僕の兄弟たちと野球をしたりして過ごした人たちなんだ。僕らのまわりにはいつもこういう人たちがいた。だから、本当にサイエンスや仕組みや構造、どうやってすべて作られていくのかを目にすることが出来た時には、ただただワンダフルだよ。

EBONY: 大統領選についてはどう思う?ヒラリー、それともバラク?

Michael: ホントのことを言うとね、その手の問題は僕はフォローしてないんだ。世界の問題を人が解決できると期待しないように言われて僕らは育った。彼らには出来ない。それが僕の見方さ。僕たちを超えたものなんだ。ほら、僕らは大地をコントロールできないでしょ、揺れる時は揺れる。海もコントロールできない、津波は起きる。空もコントロールできない、嵐は起こる。僕たちはみんな神の手の内にある。人間はそのことを考慮に入れておかないといけないと思うよ。僕はただ彼らに、もっと赤ん坊や子どもたちのためになることを希望するよ。もっと彼らを助けることをね、そうなれば素晴らしい、そうじゃない?

EBONY: ベイビーといえば、今は父親として、25年前に巻き戻しして、「あの時の」マイケルと、今現在のマイケルの間の違いって何かな?

Michael: 「あの」マイケルはたぶん、おそらくここにいるのと同じマイケルだよ。最初、僕はただいくつかのことを成し遂げたいと思ってた。でも、頭の片隅にはいつもあったんだ、子どもたちを育てたい、子どもたちを持ちたい、って。僕は今とても楽しんでるよ。

EBONY: あなたに関して出る色々なもの、あなたが読むすべてにものについてはどう思う?ああいったものをどう感じる?

Michael: 僕は関心を払わない。僕の意見では、あれは「無知」なんだ。たいてい事実には基づいてない。何に基づいてるかっていうと、わかるよね、幻想さ。会ったことのない男、誰でも近所に見たことのない人間がいると、彼について噂話をはじめるよね。彼についての物語を目にすることになるわけさ、彼があんなことした、こんなことした、そういう神話をね。みんなクレイジーだよ!

僕はただ、ワンダフルな音楽をやりたいだけなんだ。

でも、モータウン25の話に戻るけどね。僕が一番感動したことのひとつなんだ、僕がパフォーマンスした後──忘れもしないよ。マーヴィン・ゲイがステージ袖にいて、それからテンプテーションズ、スモーキー・ロビンソン、それに僕の兄弟たち、彼らが僕をハグして、キスして、僕を抱き締めてくれた。リチャード・プライヤーが僕の方へ歩いて来て言った、(静かな声で)「私が今までに見た中で最もグレイトなパフォーマンスだったよ」。それが僕の報奨だった。こういった人たちは、僕がインディアナのゲイリーでまだ小さかった頃によく聴いていた人たちなんだ。マーヴィン・ゲイ、テンプテーションズ、彼らに僕が評価を授けてもらえるなんて、ホントに光栄だった。それから次の日には、フレッド・アステアが電話をくれて言った、「昨夜は見たよ、私は録画したんだ、それで今朝になってもう一度観た。君はとんでもなくよく動く。昨夜君は観客の度肝を抜いたね!」 後日、僕がフレッド・アステアに会った時に、彼は指でこれをやってくれたよ(広げた手のひらの上で、2本の指でミニ・ムーンウォークのジェスチャーをするマイケル)。

あのパフォーマンスをしている時のことを鮮明に覚えてるよ、僕は自分自身に対してすごく動揺しててね、あれは僕がやりたかった水準のものじゃなかったからなんだ。僕はもっと良くやりたかった。でも、出来ないまま終わってしまった。小さな子どもがいて、小さなユダヤ人の子だったんだ、バックステージで小さなタキシードを着てた。その子が僕を見て言った、(驚いた声で)「あんな動き、誰に教わったの?」(笑)。僕は言った、「たぶん神さまか──リハーサルだよ」。
【END】
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コメント

無題

素晴らしいサイトfですね、マイケルのことを心から愛しているのがよくわかります。
| mayumi | | 編集 | 【2010/03/18 21:11】 TOP▲

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